「帰ってきたら先に宿題しておいてね!」
そう毎日のように、声をかける。
そして、いつも
「うん!わかってる!」
と返事が返ってくる。

毎日同じことを言ってるし、
できてる日もあるから
これくらいできるだろうと思ってたら…
なんでかな。また同じ失敗…
私が帰ったドアの音で、バタバタッ!
慌てて机に向かう音が聞こえる
「そのうちやろうと思ってた…」
「時間見てなかった…」
教員の仕事をしながらのほぼワンオペ。
毎日、限られた時間の中で
宿題、ご飯、お風呂、睡眠
をこなすのに必死でした。
子育てって、うまくいかないことがあると
つい「なんでこんなこともできないの?」
って思ってしまいますよね。
発達特性のあるお子さんなら、なおさら。
“周りと同じようにできないこと”
が目立ってしまい、ママ自身も
”周りと同じ”を求めて必死になる…
毎日声をかけてるのに…
「わかってる!」と言ったのに
できるはずなのに…!
やらない子どもに対して腹が立って
うまくいかない毎日にうんざり…

私はそうして長女にガミガミ言って
育児を苦しく感じていました。
“娘なりのいいところ”??
そんなことよりも日常生活をきちんと
送ることに追われていた日々でした。
「困った行動」の裏側にある“原石”
教員をしていると、教室には
いろいろな児童がいます。
たとえば…
・じっとしていられない子
・すぐにしゃべり出しちゃう子
・こだわりが強くうまくいかないと
泣いて固まってしまう子

など、困り感の出方は様々です。
これは、行動という形で現れているだけで
本当の原因や解決しないといけない課題は
他にあります。
特別支援学級の担任の経験も長かった私は
子どもたちの困り感を保護者の方に
伝える際には、ポジティブな表現に
変換するようにしていました。
- じっとしていられない
→ よく動けて元気!体力がある! - こだわりが強い
→ 自分の世界を大切にできる集中力 - 気が散りやすい
→ 周りの変化にすぐ気づけるアンテナ
など、見方をちょっと変えるだけで
「困った行動」が、その子らしい
“強みの芽”に見えてきます。
教員の私は、学校で関わる児童には
本気で強みを活かすことを考え
接していました。
それは、学校で子どもが困ってる
ってことを保護者の方に
理解してもらうため。
保護者と一緒にチームとなって、
その子の困り感を軽減できるように
対策を考えていくことが大切ですよね。
“いいところ”は、小さな変化でいいんです
「いいところを見つけよう」と思うと、
何かすごい成長とか、キラキラ
したことを探さなきゃって思いがち。
でもそうじゃなくていいんです。
- 朝、自分で起きられた
- 5分だけイスに座れた
- お友だちに少しだけ声をかけられた

…そんな小さなことこそが、
日々成長している証。
“ママにしか気づけない宝物”だと
思うのです。
昨日までのその子から変化があったか
これがわかる人は、昨日までのその子
を見てきた人でないと気づけません。
だから、おうちでの小さな成長に
気づけるのは、ママなんです!
特性っ子の場合、小さな成長は
好きなこと、得意なことを中心に
派生することも多いです。
絵を描くことが好き
体を動かすことが好き
本を読むことが好き
人と話すことが好き
など、お子さんの好きなことは
興味津々で、没頭してしまい、
集中し過ぎるくらいですよね。
昔からよく言いますが、
「好きこそ物の上手なれ」ですね。
本当に好きなことから得意なことが
広がっていきます。
もし、お子さんの”いいところ”
を見つけるのに困っている方がいたら
お子さんが好きなことに没頭している時
自分にはできないな、いうこと探してみてください。
集中している子どもは、好奇心旺盛で
成長スピードが著しいです。
昨日のその子より必ず成長が見られます。
「いいところ探し」が、ママの心も軽くする
私自身も、昔はできないこと
ばかりに目がいって、
気がつけばガミガミ怒ってばかりでした。
でもある日、
「でも、私これはできてるよ!」
って自分から娘が言ってきたんです。
最初は
「ソレはできてるけど、
コレはできてないやん!」
と、また否定してしまってました。
話をすり替えられたような気
すらしました。
でも、子どもが寝てから
「この子なりにがんばってるんだな」
と気づいてなかった自分を
情けなく感じたのです。
それから、子どもができていること
や頑張ろうと思って行動したことに
少しずつ目がいくようになりました。
小さなことですが、
以前は嫌で取り組まなかったことも、
”今日は前向きに頑張ろうとしている”

結果的にできたわけではなくても
”頑張ろうとした”
これも心の成長なんですよね。
それに気づけた時、
心がふっと軽くなったのを
覚えています。
できないところじゃなく、
“できてるところ”に目を向ける。
それって、子どもだけじゃなく、
ママ自身を癒すことにもつながるんですよね。
最後に:その子らしさを、一緒に育てていこう
発達特性のある子どもたちも、
少し見えにくいだけで、
ちゃんと“その子らしさ”を持っています。
少し大きくなってくると
注意された経験や自分の思うように
いかない経験から、自己防衛をするように
わざとこちらの感情を逆撫でする
言葉を言ってきたりもします。
そうすると毎日バトル。
いいところ見つけなんて
やってられません。
そんな時は、夜子どもが寝てから
寝顔を見に行ってください。
スヤスヤと眠るその顔に愛おしさを感じます。

まだ大人にならないその手を握って、
「あぁ大きくなったな…」と
子どもの成長を感じることができます。
誰かと比べなくていい。
「うちの子には、
こんないいところがある」
そう思えることが、
子育ての喜びを増やしてくれるはずです。

今日も、あなたのお子さんの
“いいところ”に、
どうか気づけますように🌸
こずえ先生より☺️
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